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第4回 職種別最新転職事情 ITコンサルタントの転職事情
ITコンサルタントの転職事情
コンサルタントインタビュー 事前の情報収集を徹底的におこない、覚悟をもって飛び込むこと
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株式会社ジョイントステーション
代表取締役
篠本 康平


外資系コンピュータ・通信事業会社にて35年間勤務した後、人材紹介の世界へ。外資系及び国内系企業双方の内情に精通しており、長年培った幅広い経験と人脈を活かしつつ専門性の高いコンサルティングをおこなっている。
ITコンサルタントの募集は活況のようですね。

そうですね。激しい企業間競争の時代を迎え、企業の競争力を高めるためにどのようなシステムを構築すればよいかが課題になっています。そのような背景のもと、効果的なシステムを短期間で構築するために、コンサルティング会社への依頼が発生している状況です。

その結果として、ITコンサルタントの募集が多数出てきているというのが現状です。特に、独立系のコンサルティング会社は、様々な言語・プラットフォームの経験を持つ人材を幅広く求めており、SI企業やパッケージベンダーに比べて採用希望数も多いです。

しかし、求人ニーズは強いものの、各社の採用基準は高く、希望する方には狭き門です。人気の高い独立系コンサルティング会社への転職では、なりたい方が10人いても、実際になれるのは1人程度というのが現状です。

企業と求職者のミスマッチ要因は、何でしょうか?

ひとつは、希望条件に対して、経験・スキル・能力が伴っていないことが挙げられます。ITコンサルティング会社が求めるのは、ある言語・プラットフォーム分野についての専門知識、システム企画・構築の現場経験、それを相手に伝え納得させるための論理性・プレゼンテーション力です。

コンサルティング会社のITコンサルタントに求められるのは、相手の経営や業務の状態を分析し、問題の本質を明らかにして、情報戦略の提案をおこなうことです。単に技術力やシステム開発・構築の経験が評価されるものではありません。

ITエンジニアのキャリアプランとして、SEからプロマネ、そしてコンサルタントと段階的にステップアップする話を聞きます。しかし、話をお聞きしているとプロマネとコンサルタントの業務は違うのですね。

プロジェクトマネージャーの職務は、プロジェクトが成功するために、品質・納期・コストを管理することです。いわば、大工の棟梁のようなものです。一方でのコンサルタントは、相手の課題を把握し、問題点を分析・抽出し、解決策を提示するのが仕事です。具体的なシステムには踏み込まないことが多いです。

したがって、優秀なプロジェクトマネージャーとして現場を指揮してきた方が、一流のコンサルタントになれるかというと、必ずしもそうではありません。ITエンジニアのキャリアプランとして、「SEからプロマネ、プロマネからコンサルタント」とよく言われます。しかし、プロマネとコンサルタントの間には、仕事の質が違うというキャリアの壁があることをご認識いただきたいと思います。

ただし、同じコンサルタントでも、どこまでシステムに踏み込むかは、企業によって異なります。あるSI企業では、ITコンサルタントというポジションでも、システムの企画まで踏み込むこともあります。したがって、求人企業が求めるコンサルタント像が、自分の経験・スキル・キャリアプランと合っているかどうかをきちんと考えることが大事です。


そのほか、転職にあたって注意すべき点があれば教えてください。

ITコンサルティングでは、変化の激しい最先端の領域での成果が求められます。その仕事はハードワークであり数ヶ月という短いスパンで、経営課題とIT上の課題の分析・改善・提言をやり続けることが求められます。プレッシャーと業務量は、非常に大きなものです。したがって、ITコンサルタントとして何を得たいのかを明確にしておかなければ、個人の成長意欲を持続することが難しいと思います。

また、ITコンサルタントとして働いてみて、経営コンサルタントへの転身や、事業会社への転職というご希望も耳にします。経営コンサルタントへの転身であれば、ITの専門性だけでなく、本業の経営コンサルタントと対等に戦うための経営知識が必要です。また、事業会社への転身の場合、ニーズの高いのはベンチャーです。自分自身が経営者の一員として、泥まみれになって事業を進めることが求められます。

ITコンサルタントへの転職は、目先の年収や漠然としたあこがれではなく、綿密な自己分析と下調べの上で覚悟を決めて飛び込むものとご認識いただきたいです。

最後に、コンサルタントから寄せられた「ITコンサルタントへの転職」に対するアドバイスをご紹介します。

コンサルタントからのアドバイス

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ニーズの高さを背景に、優秀なコンサルタントは、複数社からオファーが出ることが多いです。その中で、今回の転職を決意したそもそもの目的を忘れずに、その目的に見合う企業(業種・職種)を転職先として選択してください。

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転職は「何がしたいのか」に目が向けられがちですが、「何ができるのか」という点もご自身で把握して頂くよう、お話しています。当初コンサルタントを目指していた方でも、『じっくり検討したら、コンサルタントよりもプロジェクトマネージャーの方が合っていた』と気づく方も多いです。「自分自身をよく知ること」が、ご自身にとって幸せなキャリアを築く何よりの近道であることをお伝えしています。

よく聞かれる質問に「そもそもコンサルタントとは何だと思いますか?」というものがあります。答えそのものよりも、その方がどこまで考えているかを見抜く質問です。ここを事前に、しっかりと考えておいてください。また、すべての質問において、SIベンダーやソフトウェア会社の面接よりも、一段二段深く「なぜ?」を掘り下げて聞いてきます。中途半端な付け焼刃の回答は通用しないので、自分なりに考えていることを、正解・不正解は気にせず、しっかりと相手に伝えて下さい。

ITコンサルタントとして何を身につけたいかをある程度は考えておくこと。実際にどんなコンサルティングをおこなうかは、会社やポジションによって違います。企業選びが肝心なので、しっかりと調査をして選ぶことが大事です。
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「ITコンサルタントの転職事情」のまとめ ITコンサルタントへの転職を考えるにあたって…押さえておきたい、3つのポイント
POINT1●各社の採用ニーズは強く、転職による年収アップも多い---様々なスキルの人材を求める独立系コンサルタントを筆頭に、SI企業、パッケージベンダーなど、企業の求人熱は高い。
POINT2●企業によって、要求される能力・スキルは異なる---同じITコンサルタントでも、独立系・シンクタンクでは「論理力」「戦略構築経験」が重視され、SI企業・パッケージベンダーでは「コミュニケーション力」「構築経験」が求められる
POINT3●冷静な自己分析とキャリアビジョンの構築が重要---コンサルタントとして、自らを客観的・冷静に見つることが求められる。スキル・能力に加えて、人間性など、企業が求める人材のハードルは非常に高い。
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事務局より
冒頭でも申し上げましたが、ITコンサルタントへ転職した私の知人の話です。彼が、最も戸惑った点は、技術的なスキル・経験よりも、プレゼンテーション・論理構築のスキルのほうが必要とされたことでした。

彼が言うには、「当時は年収アップに目が向いていたが、いろいろな角度から情報を仕入れておけば、もっとスムーズに仕事に入れた。」とのこと。転職する・しないの判断はもとより、入社にあたって仕事に対する覚悟を持っておくという意味でも、幅広く情報を得ておいていただきたいと思います。そのために、人材紹介会社もぜひご活用ください。
[編集担当] 事務局 わかはら 
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