不動産のオーナー向けのコンサル的な不動産管理業務を経験し、経理業務についてご興味を持たれている。そして将来的には経営企画的な業務、もしくはコンサルタント業務などで全社の数字を把握しながら業務に従事していきたい。これらを前提としてアドバイスをさせていただきます。
ご相談のポイントとしては、
[1] 現状のご自身における不足部分の提示を希望。
[2] 希望内容への転職に有利な状況について、

(1)現状で決算業務の経験を積み、税理士資格の科目合格の取得後の転職

(2)現在の年齢で転職を行なう場合
の2つの観点ですね。
まず、将来的に経営企画的な業務もしくはコンサルタント業務などで、全社の数字を把握しながら従事していく業務を目指すということで考えますと、
[1] 現状のご自身における不足部分のご提示について
今までのご経歴の中で、経理業務(主計業務に関しては5ヵ月)という点からすぐにご転職ということは難しいと思います。経理・財務面での実務経験や知識など、両面ともに不足しております。B/S、P/L(CF計算書やその他資料)を見せられて、どのようにすべきか的確に経営陣や上長にプレゼンができるご状況とは思えないからです。逆に、できる状況でないとご転職は難しいと考えてください。
現在の会社で経理実務経験を積み、現在の会社で経営企画業務に携われるかどうか、もう少し様子を見てからでも遅くはないと思います。管理会計業務や予実の分析業務など、そのような力を付けて初めて異動や転職を考えることができると思います。
[2]-(1) 現状で決算業務の経験を積み、税理士資格の科目合格の取得後の転職について
税理士の科目合格が得策かどうかは評価の分かれる部分ではありますが、知識面でのアピールポイントになります。できれば1〜2年以上の決算業務経験を積まれてからのご転職の方がスムーズです。現在のご経験からしますと、不動産管理業務の経験が一番強いご経験になるためです。
[2]-(2) 現在の年齢で転職を行なう場合
29歳というご年齢からおっしゃる通り、ポテンシャルで採用をしていただくギリギリのご年齢に差し掛かっております。ご自身のやっていきたい経営企画に関してですが、会社によって業務の幅が大きく、経営陣の会議体の事務局や全社イベントの運営なども行なう場合があります。よって、今のタイミングから求人情報のチェックを並行して行なうことが良いと思います。ご自身のやっていきたい業務に合致する求人に、積極的にトライをしていくことをお勧めいたします。
総合して申し上げますと、今の業務を大切にしながらひとつひとつ業務経験を積んでいき、実務業務経験と知識の拡充を図りながら求人を精査し、機会を伺う方法が良いと思います。2〜3年のスパンでお考えになられると良いと思います。
副次的な点に関しては、重要ではあるとは思うのですが、優先順位付けをしていただければと思います。すべてかなう環境はほとんどないため、副次的なご要望もご配慮するとご提案が難しいです。
現在、企業不動産戦略を考える企業(CRE戦略)が多くなってきております。経営資源の考えの中に、今までは4つの資源、ヒト、モノ、カネ、情報があったのですが、最近は不動産を加えて5つの経営資源と考える会社が増えてきております。B/S上の土地、不動産に関する固定資産は全体の2割〜4割を占めるため、不動産を積極的に投資するか、売却するか、または保有するか、精査している企業が増加しております。
上記の理由から、M&Aを積極的に展開している会社も、保有不動産に関してデューデリジェンスが必要な状態です。そのため、経営企画の部署、場合によっては不動産を専門に扱っている部署が戦略として行なっている場合も多く、潜在的には不動産に強くて決算の数字も読める方を求めているというニーズは、高くなってきております。
コンサルタント業務で全社の数字を把握しながら業務を行なっていくという点や、副次的にお考えでいらっしゃる不動産業界へのご関心の強さから勘案いたしますと、AM業務の可能性もご提案をさせていただきたいと思います。PMのご経験がお有りですので、PM⇒AMと業務の領域を広げながら、企業のCRE戦略のコンサルとしてご就業されるという方法も、ひとつの考えだと思います。直近の経理業務を活かすのであれば、SPC計理業務の経験を積み、レポーティング業務などを行いながら、AM業務へのシフトをしていくのも可能だと思います。不動産のプロとして就業することにより、一般事業会社に対しての不動産に関するプロとしてご支援していくことが可能だと思います。
経営企画業務に関しては、求人の出てくるタイミングや求める人物像などに左右されることもあります。そこで、ピンポイントでの活動というよりも、じっくりとタイミングを伺いながら、実務面・知識面を拡充しつつご転職をされる方が良いと思います。あくまでもキャリアプランとしてご希望とされていない部分も含まれているとは思います。しかし、不動産業界での楽しさを感じている中、コンサルタント業務などで全社の数字を把握しながら業務を行なっていきたいという点から推察させていただきました。いずれにせよ、自分の未来像をもう1歩、2歩深く掘り下げてからご転職に踏み切られた方が良いと思います。